先日行ってきた北海道ののんびり鉄道旅。
北海道は車でまわるのが効率がいいけれど、たまには鉄道に乗り続ける旅行をしたっていいじゃない。
というわけで、一日中車窓を楽しむ道央一周旅行をしてきたので、車窓や沿線の様子、乗継時間での美味しいものとの出会いを余すところなくしたためました。
Contents
青春18きっぷで道央一周旅行の行程
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STEP18:43札幌駅発、9:30小樽駅着函館本線小樽行き普通列車
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STEP29:38小樽駅発、10:55倶知安駅着函館本線倶知安行き普通列車
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STEP312:35倶知安駅発、14:08長万部駅着函館本線長万部行き普通列車
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STEP415:29長万部駅発、16:51東室蘭駅着室蘭本線東室蘭行き普通列車
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STEP516:58東室蘭駅発、18:20苫小牧駅着室蘭本線苫小牧行き普通列車
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STEP618:42苫小牧駅発、19:02南千歳駅着千歳線手稲行き普通列車
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STEP719:10南千歳駅発、19:44札幌駅着快速エアポート191号札幌行き
ハードなスケジュールですが、列車に乗っている時間も楽しかったので、全然苦ではありませんでした!
札幌駅→小樽駅(47分)
札幌駅の東改札を出たところにあるパン屋さんで朝食を調達し、いよいよ始まる長い鉄道旅にワクワクして電車を待っているとやってきた普通列車。
なんとuシートを連結しているではありませんか。
これ幸いとゆったり快適シートでのんびり朝食をとりながら小樽へ向けて出発です。
札幌から小樽間はほしみ駅くらいまでは札幌市街地が伸びていて、パッとしない車窓が続きます。
進行方向左手には山並みが望めます。
進行方向右手にパアっと青が広がります。
ちなみに、左手に座っていた私は朝里駅で愉快な自動改札機に出会いました。
朝里駅のホームにある謎の自動改札機。
異界への出口か。 pic.twitter.com/s7oNzJ6aAW— 羽鳥写真館 (@hatolier_camera) September 23, 2020
小樽駅→倶知安駅(1時間17分間)
小樽駅からは非電化区間。
どんな年季の入った気動車に乗ることになるのかと思っていたら、真新しい2両編成の気動車が待っていました。
ここ数年で導入されたばかりのよう。きれいな車内。
2両の車内には思ったよりもお客さんがたくさん。
座席が8割方埋まり、立ち客も数人。
定刻どおり気動車はディーゼルらしい唸り声をあげながら出発。
小樽からはのぼり勾配がきつい区間で、山登りスタートなので、エンジンの音のわりにスピードは出ません。
ローカル線らしい、気動車らしいのんびりした走行です。
乗客はほとんどが観光客。地元民らしい人はほんの数人でした。
小樽から3つ目の余市駅で過半数のお客さんが下車。
みんなウイスキーを飲みに行ったのでしょうか。
車内は座席を選び放題になり、ロングシートに座っていた私もクロスシートへ移動して、のんびり車窓を楽しむ準備を整えます。
木々に覆われた車窓を通り過ぎ、果樹栽培の田園風景を通り過ぎ。
種々のみどりな景色が楽しめます。
最高気温が30度を超えた日でしたが、幸い車内は冷房車だったので、快適に倶知安駅に到着です。
倶知安駅で乗継時間(1時間40分)
倶知安駅から先、長万部駅までの区間はここまでよりもさらに本数が減り、次の列車時刻まで100分。
倶知安の駅前を散策することにしました。
CAFE909(かき氷)
昼食にはまだ早いので、かき氷を食べに行くことにしました。
北海道とは言え、この日はすでに30度オーバー。北海道の夏に慣れて暑さに耐性のない私には厳しい気温です。
駅から徒歩数分のカフェへ。
もものかき氷を注文。季節ごとに変わるメニューが取り揃えられていて、夏らしいメロンやスイカの味もありました。
しばらく待つとやってきました。
…意外と小さいな。都会のお高いどでかいかき氷を想像していた私は若干がっかり。
いや、でも都会のそれより全然安いし!
と、気を取り直していただきまーす。
窓の開いた風の通る店内はかき氷を食べるには涼しすぎず、かといって暑くて不快ということもなく。
幸せと一緒に氷を噛みしめていると、お皿の下の方に氷の白に紛れて黄色い物体が。
火照った体を適度に冷やして、美味しい思いもできて幸せでした。
お店の奥さんも旦那さんもとても感じの良い方々で、とてもほっこりできるお店でした。
お菓子のふじい
駅前の道を歩いていると繁盛しているお菓子屋さんに出くわしました。
前情報がなくても、人気店であることが分かるくらいお客さんがひっきりなしにやってきます。
まだお腹がすいていないので後ほど買うことにしてぷらぷら歩いているとふじいさんの裏手、ふじいさんのお菓子工房の前に面白い自販機を発見。
とっても手作り感あふれる自販機は見ているだけで笑みがこぼれるほっこり仕様。
キャラクターやコメントがいちいち可愛い。こういう作り手の気持ちや人の良さが透けて見えるもの大好きです。
お店でシュークリームを買うことにしたので、自販機ではなにも買わなかったのですが…。
ぷらぷらと町はずれまで羊蹄山の雄姿を見に行ったあと、シュークリームを買うためお店に伺いました。
生菓子、焼き菓子、和菓子、洋菓子、和洋折衷菓子。
さまざまな美味しそうなお菓子がたくさんで目移りしますが、悩みだすと決められないのが目に見えているので、シュークリームだけを購入。
注文を受けたその場でクリームを入れてもらえます。
イートインスペースはないので、駅ででも食べようかと紙袋を下げてお店を後にしました。
倶知安駅へ戻る
発車時刻まではまだ時間があるはずなのですが、地元の高校生たちが乗車位置に並びだしているのを見て、郷に入っては郷に従えということで後ろに並んでみました。
このときまだ30分近く発車時刻まであります。
なんでだろうと思いながら、シュークリームをいつ食べるか考えていると、回送列車がやってきました。
小樽からやってきた倶知安駅終着の列車です。
扉が開くとわーっとたくさんの乗客がおりてきて、ホームはいっぱい。彼らの多くが長万部行きに乗り継ぐようで、乗車列はびっくりするくらい長くなりました。
高校生たちに倣って並んでいなかったら、この列の最後尾だったかと思うとなかなかぞっとする話です。
というのも、長万部行きは1両編成。
短いホームに蛇行する列をなす人垣を見れば立ち客が出るのは火を見るよりも明らかです。
長万部行きは混雑することがあるので、早めに並んでおくのが吉。
乗車位置は①か②。③、④は2両目の車両用なので、並んではいけません。
倶知安駅→長万部駅(1時間33分間)
定刻の少し前、退避用線路で待っていた車両がホームにやってきて、乗車。
なんとかクロスシートの窓側を確保することができました。
もちろん、隣も向かいもお客さんが座って相席です。
立ち客もいっぱい。本当に存続が危ぶまれるローカル線なのかと疑いたくなるような盛況ぶりです。
頂上が半分雲に隠れた羊蹄山を見ながら、車両は元気にエンジンを鳴らして走ります。
山線という名前のとおり遠くに山を望み、山の間をすり抜け、渓谷をわたって進んでいきます。
乗客は1/3が地元の高校生、残りが観光客や鉄道ファンという感じでところどころの途中駅で高校生たちがおりるものの、ほとんどの乗客が長万部駅まで乗りとおす人たちでした。
なので、人によっては1時間半シートに座れない人も。
ふじいのシュークリーム
大盛況の車内ですが幸い座席に座れましたので、賞味期限1時間のシュークリームをいただくことにします。
かわいいパッケージの中から大きなシュークリーム。
このシュークリームが前評判にたがわぬ美味しさ。
シュークリームと並んで人気なカスタードパイも買えばよかったなぁ。
シュー皮のこだわり
小麦の風味を大切に、1時間以上かけてじっくり焼きます。だからサクサク!
とお店のこだわりをシュークリームくんが言っているのですが、まさしく。
今までのシュークリームの皮で出会ったことのない食感。カリカリ、サクサク。軽ーい食感だけど、かたい。水分は抜けているんだけど、パサパサじゃない。なんとも形容しがたい…。
これだけは言えます。めちゃんこ美味しい。
カスタードクリームも絶品。
素材にこだわった、濃厚だけど嫌な後味のないカスタードクリーム!甘みも絶妙で大好きな味でした。
こだわりカスタードクリーム!
倶知安・石川養鶏の新鮮卵に、喜茂別・牧場タカラの放牧牛乳。
だそうです。
近くにあれば通うのに…。
と、思ったのですが冷凍のシュークリームがお取り寄せできるみたいです!これは、ちょっと衝撃。賞味期限1時間なのに…なんと!?
シュークリームが好きなお父さんに送ってあげようかしら…。
ふじいさんの可愛いキャラクターがいっぱいのHPだけでも覗いてみてね。
お菓子のふじい公式HP(https://sweets-fujii.com/)
BASEの「訳あり冷凍通販サイト(https://sweetsfujii.official.ec/)」では驚異的なお値段で冷凍ケーキが購入できるみたい。
どうしよう、買いたい…。本気で購入を検討しています。
長万部駅で乗継時間(1時間40分間)
山線区間が終わり、長万部駅に到着。
ここからは室蘭本線が分岐していて、函館と札幌を結ぶ特急北斗もたくさん通るし、貨物列車も多い幹線区間です。
なので、駅の連絡橋から眺める景色にはたくさんの線路が。
幹線とは言え、ここはまだ非電化区間なので架線がなく、広い空に横切るものはありません。
私が乗ってきた可愛い1両編成が引き上げていきます。
お食事 かなや
長万部駅では乗継時間が長いし、そろそろお腹もすいてきたので名物のカニ飯を食べに行きます。
みんな考えることは同じで、同じ汽車を乗りとおした同志たちがぞろぞろとお店に向かうので、迷うことはありません。
私はお店で食べてきました。
待ち時間がたくさんあるし、涼しい店内でのんびりしたかったので。
でも、駅弁は札幌駅でも買えるけど、おひつに入ったあったかいかに飯はここでしか食べれないので、選択は間違ってなかったはず。
店員のお姉さんもとてもハキハキ働く素敵な方で、気持ちのいい滞在でした。
海までお散歩
お腹はいっぱいですが、次の列車時刻までまだ時間があるので、海に行ってみました。
長万部駅正面の道を歩くとすぐ先は堤防になっていて、海岸に降りることができます。
気温は30度を超え、太陽もジリジリと照り付けていましたが、海水浴客はゼロ。
静かな海です。
私のほかには水辺で遊ぶお子さんと見守るご両親の一組しか海岸にはいませんでした。
青空をうつす水面を見るのが好きなので、砂浜を散歩し、噴火湾に張り出す函館方面と室蘭方面を眺めてきました。
長万部駅→東室蘭駅(1時間22分)
長万部駅から乗るのもディーゼル車両の1両編成。
幹線の札幌方面に行く列車とは言え、ここから札幌へ行く場合、特急北斗に乗るのが常識なので普通列車は短い編成でいいのでしょう。
実際、比較的ゆとりのある車内でした。
ここからは海線。
進行方向右手に太平洋を見ながら、内浦湾を回り込んでいきます。
海沿いをまっすぐ線路が作られているので、スピードが結構出ます。
100㎞くらいは出ていたはずです。
並走する国道をぶっ飛ばす車よりも速いので爽快です。
長万部駅から2駅目は日本一の秘境駅と有名な小幌駅。
何にもなく、どこにも行けない駅なのに、15人くらいの人が乗り込んできました。
秘境すぎるがゆえに観光地化する不思議なジレンマを抱える駅。
車窓に工場群が見えてきたら室蘭が近づいた証拠。
東室蘭駅の手前で車窓にせまるのはどでかい日本製鉄の室蘭製鉄所。
10人集めれば工場見学ができるそうです。ちょっと気になる…。
東室蘭駅→苫小牧駅(1時間22分)
東室蘭駅では乗継が考慮されたダイヤが組まれているので、時間ロスをすることなくどんどん進めます。
やっと年季が入った気動車に乗ることができました。
しかし、ここから先は電化区間のはずなのですが…?
ちょうど高校生たちが帰る時間帯だったようで、お疲れな様子の高校生がたくさん乗ってきては降りていきました。
どんどん便数が減らされて、バス転換がはかられているJR北海道ですが、生活路線として活躍している姿にホッとします。
苫小牧駅→札幌駅
ここからは電車です。
静かに加速していく車窓に、札幌圏近くまで帰ってきたことを実感します。
南千歳駅で快速エアポートに乗り換えればすいすい進みます。
ここからは新千歳空港への往復でしょっちゅう乗る路線なので、特段思うこともなく…。
そして、無事札幌駅に到着!お疲れさまでした!
山線、海線で一周してみての感想
倶知安駅と長万部駅は乗継時間がとても長い!
だからこそ、名物を食べたり、周辺散策をしたりすることができ、なかなか立ち寄ることのない町で新たな魅力発見ができてとても有意義な待ち時間となりました。